1 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:18:03.82 SqBq/YwA0 1/14

にこまき百合注意!

絵里は(ほとんど)出ません

書き溜めある上に短いので、すぐ終わります。

クリスマスの話です。時期?知るか!

2 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:19:03.60 SqBq/YwA0 2/14

唐突だけど、にこには今、彼女がいる。

同じ高校で、同じμ'sというスクールアイドルのメンバーの1年生、西木野真姫。

お互い、初めて会ったときからずっと意識していたけど、なかなか進展できずに半年くらいの時が過ぎて……。

結局、そんなにこたちを見かねた同じユニット、BiBiのリーダー、絢瀬絵里が機会を作ってくれて、晴れて真姫とは恋人になれた。

にこ「はぁ……」

今日は付き合い初めて最初のクリスマス。

そんな一大イベント真っ只中の街で、にこは1人、白いため息を吐く。

そう、にこはついさっき、今日のコーデが理由で真姫とケンカをしてしまい、逃げ出してしまったのだ。

周りを見渡して、にこより背が高く、綺麗な赤髪の彼女を捜すけど、そこに彼女の姿はなくて……。

3 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:20:22.40 SqBq/YwA0 3/14

書き忘れ!

会話はラスト少しだけ。

基本的に、にこ視点の地の文です。

4 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:20:54.64 SqBq/YwA0 4/14

にこ「何でいっつも、にこはこうなのよ……」

小さく呟く。

自分から電話を掛けたいけど、にこの意地っ張りな気持ちが行動に移させない。

きっとそれは真姫も同じ。

真姫も意地っ張りだから。

自分の性格が恨めしく思える。何もできないにこ自身にイライラする。

でもでこかで、電話を掛けてくれない真姫にも、イライラしてしまう。

5 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:21:24.07 SqBq/YwA0 5/14

街には溢れんばかりの人がいて、当然カップルなんかもたくさんいる。

そんな街を、大分長い間1人で歩いた。

陽が傾いてきた今も、まだ1人で歩いていく。

ふと店に目をやると、クリスマスの装飾らしき物が道端に1つ、ポツンと落ちている。

なんだか今のにこと同じように思えて、それを拾い上げると、隣にいるはずの真姫がいないという事実に、寂しさが募る。

6 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:21:58.23 SqBq/YwA0 6/14

にこ「真姫…会いたい……」

涙が流れてくる。

本当は会いたい気持ちでいっぱいなのに、全然素直になれなくて。

どんどん日も暮れてきて、空にはポツポツと星が姿を現している。

そんな場所に、たった1人取り残されたにこ。

そんなにこの会いたい気持ちは、にこの足を勝手に歩かせる。

あの日、にこと真姫が恋人になれた場所。

デートの待ち合わせも、いつもそこで。

今日だって、そうだった……。

あまり人が来ない、思い出の詰まった、公園に。

7 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:22:25.97 SqBq/YwA0 7/14

歩いていたはずのにこの足は、いつの間にか走り出していて、「早く早く」と、あの場所へとにこを急かす。

いつもレッスンをこなしてるにこでも、流石に疲れてきた。

それに今年は特に寒い冬だって、ニュースでも言ってた。

そんな中、にこは精一杯お洒落をして、ミニスカートで走っている。

こんなことなら、真姫が言ったように暖かくしてくればよかった。

でも、息を切らしても、息が真っ白になっても……にこの足は動きを止めず、真っ直ぐ走る。

そして、見えてきたのは、いつの間にか降りだした雪のせいで、白く染まり始めるあの公園。

にこは最後の力を振り絞り、なんとかゴールテープを切る。

8 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:23:13.89 SqBq/YwA0 8/14

にこ「ハァハァ……着いた」

本降りになった雪に身体を冷やしながら、真姫に会える、そんな予感を信じて待つ。

ふと、耳を澄ますと、ザッザッという、積もった雪を踏みしめて、にこと同じように息を切らしながら、真っ直ぐ公園に向かって走ってくる足音がする。

にこの涙腺は、壊れてしまったのかもしれない。

それくらいの涙が、両目から流れてくる。

弱さを見せたくなくて、なんとか止まってほしいけど、にこの想いを無視して、どんどん溢れて止まらなくなる。

9 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:23:42.88 SqBq/YwA0 9/14

真姫「にこちゃん!!」

やっぱり、この場所はにこたちの……2人の場所なんだ。

この場所に真姫は来てくれたんだ。

にこ「真姫ぃ!!」

会えたのが嬉しくて、にこは自分より大きい恋人の胸に飛び込む。

真姫「…泣いてる?」

にこ「泣いてないわよ……」

泣き顔を見られたくなくて、必死に顔を埋(うず)める。

そんなにこのほっぺたを、真姫が両手で包んで上を向かせ、にこの唇にキスを落としてくる。

真姫「んっ……相変わらず意地っ張りなんだから、にこちゃんは」

にこ「真姫に言われたくないわよ!」

真姫「そうね……。にこちゃん、さっきはごめんなさい」

にこ「…ううん。にこの方こそ、ごめん。勝手にどっか行って……」

10 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:24:16.01 SqBq/YwA0 10/14

にこの方が意地っ張りなのかもしれない。なんて思いながら、にこたちはもう一度キスをする。

今度は、さっきより深く、お互いを感じるキスを。

にこ「んぅっ…はぁっ……。会いたかった」

真姫「奇遇ね、私も丁度にこちゃんに会いたかったの」

にこ「にこの方が会いたかったの!」

お互い顔を見合わせる。

にこの思った通り、会いたいって気持ちは同じだったんだなって。

そう思うと、どうしてか笑えてくる。

にこにつられて、真姫も笑いだす。

そして、にこのほっぺたを、また真姫が両手で優しく包む。

11 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:25:24.09 SqBq/YwA0 11/14

真姫「にこちゃん、ほっぺ冷たいのね」

にこ「ずっと外にいたからね」

真姫「暖まる場所、行く?」

にこ「暖まる場所?どこよ、そこ」

真姫「私の家。私だってずっとにこちゃんを捜してたんだから、その分、一緒にいてもらうわよ」

にこ「え、それって――」

真姫の人差し指で、唇を塞がれる。

真姫「皆まで言わないの。まぁ、今日は帰れると思わないことね」

真姫は悪戯っぽくそう言うと、にこの手を引いて、目的地までつれて行く。

そのときの真姫は、耳まで真っ赤にしていた。

そして実感した。にこの真姫への恋心と、真姫のにこへの恋心が、にこと真姫、2人の間の愛を呼んだんだなぁって……。

な~んて、また凛に「寒くないかにゃ?」て言われちゃうかもね。

12 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/14 18:28:12.96 SqBq/YwA0 12/14

以上です。

本当に短かかった……。

関係ない?ですが、久々に3日にラブライブの映画を見て、号泣しました。

μ'sバンザイ!

14 : 以下、名... - 2017/01/15 00:51:34.49 Ki7aG/WTo 13/14

絵里はでません

これいる?

15 : ◆WbIzH9j2h9Y5 - 2017/01/16 00:39:08.52 sRtAvBsA0 14/14

>>14

元ネタがBiBiの曲なので書くか迷ったけど一応

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