魔女(♀)「よう。ずっとあんたのこと、待ってたんだぜ。」
魔女「それにしても、ずいぶん遅かったな。あんたのために色々準備して待ってたんだが、いつまで経っても来ないから心配したんだ。」
魔女「途中、誰かに食われたんじゃないかとか、迷子になったままどこかで野垂れ死んだじゃとか……ま、無事ならなによりだな。」
魔女「……そうだよな。お前、私のこともこの場所のことも、なんにも知らないんだよな。……一言で言うのは、かなり難しいんだけど…。」
魔女「とりあえず、ここに来ちまった以上はもう外へは出られない。それだけ分かってりゃ今はいい。で、私がここの支配人。あんたを閉じ込めた張本人ってわけ。」
魔女「ははは、おいおい。出られないって言ったろ。どこを見渡してもドアノブも襖もシャッターもないよ。諦めな。」
魔女「……そうは言われてもな。別に、私が好きで閉じ込めたわけじゃない。お前が望んでここに来たんだ。私だけのせいにされても困る。」
魔女「もともとここはあんたのための場所なんだよ。もうあんたが傷つかないようにって。」
魔女「実際ここにあるものも、もちろん私も、あんたの味方だよ。なんであろうと、あんたを傷つけるものは存在しない。」
魔女「まあ、初めは色々不便かもしれねーが……そのうち慣れる。大抵のことは時間が解決してくれるのさ。」
魔女「今は外へ出たくてたまらんかもしれないが……ここにいるうち気も変わるだろ。諦めな。はははっ。」
魔薬師「…………久しぶり……だな…。」
フードに手突っ込んで髪もふもふしてあげたいあの子か
せめて性生活くらいは快適に送りてぇよ
魔女「……とまあ、この辺りの説明はだいたいこんなもんか。この板っきれに向かって読みたい本の題名やら作者の名前やらを話せば、そこまで案内してくれるってわけ。便利だろ?」
魔女「蔵書の数?そんなの、途方もない数としか言えないね。なにせ世界中の全部の本がここにあるわけだから。」
魔女「ここの外とのタイムラグもあるが、しばらく待ってればこの図書館に本が増える仕組みになってる。本は知識の源って言うしな。暇を持て余すことはないだろうさ。」
魔女「……おいおい、普通そういうことは後でひとりでこっそり調べるものだろ…。あー、まああるんじゃないか?私には用がないものだから、調べもしなかったが。」
魔女「たーだーし、ここはあくまで図書館だからな。その、一発おっ始めるんなら外出てやれよ?その……なんだ。匂いとか、篭ったら困るしな。」
魔女「は?し、知らねーよそんなもん。あたしが寄り付かない場所なんていくらでもあるだろっ。そこでやれ、そこで。」
エッチな本もたくさんあるのでセーフ
図書館なんかあるのか
謎の部屋っていうよりは謎の箱庭って感じ?
魔女に本当によかったのか聞かれたい
魔女「……参ったなぁ…。しっかり準備しといたはずなんだが、こんなところに解れが生まれるなんてなぁ。」
魔女「私は自分のこと、それなりに優秀だと思ってたが……こんな基礎の基礎で穴が見つかるなんて、これじゃあトーシローもいいとこだな。ははは…。」
魔女「…………帰らなくて、よかったのかよ…。あんた、ここのこと、好きじゃないんだろ?前に言ってたじゃないか。」
魔女「さっきの穴から、外……覗いたんだろ?見慣れた光景が広がってて…。……あそこに身体を滑り込ませれば、一瞬で外へ帰れたのに。」
魔女「………………もし、さ。もし、まだあんたが、帰りたいって思ってるなら……今だけは…………直さなかったことに、しといてやる。元はと言えば私のミスだ。帰りたいんなら、今のうちだけなら、帰してやる。」
魔女「……………そうか。」
魔女「…………ううん、別に…。ただ、こうしたくなっただけ。……理由なんて特にないけど、とりあえず……さ。」
魔女「……あー、駄目だ駄目だ、こんなの私らしくねえって……でも…………たまには、いいだろ?」
なんか抱きついてきたんだけどこの人
魔女「そんなら、少し私も相手してやろうか。ただひとりで素振りしてるよりかはまだマシだろ?」
魔女「はははっ、あんまり舐めてくれるなよ。これでも昔はそれなりに色々斬り飛ばしてきたんだ。多少鈍っちゃいるが、握り方を忘れたってほどじゃない。」
魔女「それにしても嬉しいね、ちょうどあんたの腕前も知りたかったところだったから。お手並み拝見ってな。じゃ、行くよ……構えな。」
魔女「…………はぁああッ!!!」
魔女「いやぁー悪かったって。あれが決まっちまうなんて思ってなか…………ああ、いや……なんでもない。」
魔女「それにしても、大きなたんこぶ出来ちまったなぁ。染みるか?……よし、偉いぞ。さっすが男の子。」
魔女「……ん?……あー、あれか。傷つけないってのがどうのこうのってやつ。あれはな、うーん……なんつったらいいんだろ。」
魔女「きっとあんた、たんこぶは出来たがさっきの私との稽古でちょっと気持ちがスッキリしたんだろ?それはこの部屋のルールだと“傷ついてない”って判断されたんだろうな。」
魔女「きっとこの部屋で言うところの“傷つく”ってのは、精神的とか内面的なもののことを言うんだと思う。必ずしも軽い怪我をしても傷つくとは限らないんだな。」
魔女「つまるところ、あんたが望んで負った怪我とか、あんたの気持ちを晴らす外傷は、“傷つく”ってことにはならないんだ。お分かり?」
魔女「……あんたにどういう趣味があるかはしらねーが……たとえば、女に鞭打たれて気持ちいいー!とかいうタイプは許容されてるから安心しなよ。はっはっは!」
魔女「…………あれ、怒った?あーごめんごめん、悪かったって。」
かくいう僕も4時起床の仕事のときにはさすがに立てなかったぞ
そしてコーヒーを持ってきてくれそう
魔女「ふわぁ…………っと……なんだ、お前まだ起きてたのか…。夜更かしは体に毒だぞー……って、ここにいりゃなんともないんだが…。」
魔女「こんな時間まで調べ物かぁ……ご立派なこって…。…………よいしょっ……と。」
魔女「……んんー?……なんだ、魔導要綱じゃねーか。あんた、今から魔導の勉強でもするのか?」
魔女「いやぁ懐かしいなぁー。昔は私もこれ見て勉強したっけ……そうそう、ちょうどこんな時間から捗り始めるんだよなぁ……いやぁ、懐かしい懐かしい…。」
魔女「しっかし、夜中のお勉強になんにもないってのも味気ないよな?……ちょっと待ってろよー……。」
魔女「っ、と!…………腹減ったろ?軽いものしか出来ないが、少しは腹の足しになるだろ。食べな。」
魔女「なぁに、頑張ってる若者を見てたらお姉さんも応援したくなったって、ただそれだけのことさ。可愛い弟のためなら、この程度お安い御用だよ。」
魔女「………ん?弟?……うむ……弟か…。…………意識はしてなかったが、たしかに弟っぽい雰囲気あるよな、あんた。はははっ。」
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コメント一覧 (8)
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- 2019年08月26日 08:28
- (♀)←これいる?
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- 2019年08月26日 09:21
- >>1
日本語にするに当たって女という文字使ってるだけで魔女狩りなんかも普通に男含んでたべ
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- 2019年08月26日 08:33
- 今日もくそをひねり出す時間だ
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- 2019年08月26日 10:53
- ♀って付けないと状況的に女でもホモホモ言い出す頭の悪い人が湧くからね仕方ないね
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- 2019年08月26日 16:47
- いいわぁ……いい
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- 2019年08月27日 01:21
- 魔理沙じゃん
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- 2019年08月27日 21:38
- かわいい かわいい
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- 2019年09月05日 22:27
- 他人行儀っぽい話し方なのに監禁するのか