─部室─
紬「これはね、バカには見えないスカートとパンティなの!」
梓「よく見たらキレイなスカートとパンティでした」
紬「ありがとう♪」
澪「お疲れー」ガラッ
「おわー、ムギ!?な、なんで下半身丸出しなんだ!?」
梓「『おわー』なんてキン肉マン以外で使ってる人、初めて見ましたよ」
紬「これはね、バカには見えないスカートとパンティなの!」
澪「よく見たらステキなスカートとパンティだな」
紬「ありがとう♪」
元スレ
梓「ムギ先輩、下半身丸出しで何してるんですか」
http://live28.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1275747425/
律「おーっす!」ガラッ
「ゲェーッ、ムギ!?な、なんでオマ○コ○出しなんだ!?」
梓「○の場所が間違ってますよ、ある意味あってますけど」
紬「これはね、バカには見えないスカートとパンティなの!」
律「そうなのかー!!へー!!私はバカだから見えないなー!!」
澪「(正直なヤツだな、律かわいいよ律)」キュン
律「しかし そんなスカートとパンツに
一体どのようなメリットがあるというのか」
梓「あっ、賢そう」
紬「モニターよ。ウチの系列会社で開発したのー。
さすがに見ず知らずの人の前では着られないけど
けいおん部のみんななら
たとえ見られても恥ずかしくないかなって」
澪「なるほどなー、さすがムギだ!!」
唯「こんにちわんこそばるさみこ!!」ガラッ
梓「(唯センパイはどんな反応を?)」
唯「あれー、ムギちゃん!!すっごく可愛いスカートとパンティだね!!」
澪「見えとる」
澪「内心、ムギが からかってるだけかと期待したけど…」
律「ていうかスカート見えてんのにパンティ見えてるってどういう構造だよ」
梓「あっ、鋭い」
唯「なんかすごい画期的なデザインでね、
まさにパンティを見せるためのスカートって感じ」
紬「でしょー♪」
澪「(ムギはともかく唯よりバカだなんてショックだな…)」
唯「さーケーキ食べよっと。おいちー♪」モグムグ
澪「ムギはともかく唯よりバカだなんてショックだよ」
唯「えっ」
律「しっかし、ジメっとしてイヤな感じだよなー」
「この太ももにビトッと椅子がくっつく感じが…」
澪「6月、梅雨か」
「ん!なんかいい歌詞おりてきそう!!」
「その名も『ぐちょぐちょタイム!』」
唯「ムギちゃんの服って涼しそうだよね」
紬「うん、とっても快適♪
まるで何も履いてないみたい」
律「おっしゃー!!
こうなったら私もパンツ脱ぐぞージョジョオオオ!!」
澪「り、りつぅぅ!?」
律「攻撃は最大の防御だ!!どりゃー」スッポーン
梓「あーっと、言葉の意味は分からないがとにかくすごい自信だー」
唯「りっちゃん隊長!!私も続くであります!!」スッポポーン
澪「あぁ唯まで!!」
梓「でも唯センパイ、ストッキング脱いだだけですよ」
「スカートとパンティは脱がないんですか」
唯「えっ そ、そこまでは脱がないよ?」ハワワ!!
梓「抱きつかないで。みんな見てます」
唯「いや、抱きついてないよ?」
澪「今、この部室は下半身丸出しのニュータイプ2名
生足1名、オールドタイプ2名という微妙な均衡状態で保たれている」
紬「私は丸出しじゃないんだけど」
澪「唯まで丸出しになったら
まるでスカートを履いてる私たちが
間違っているような錯覚に陥る所だったよ」
さわ子「みんな、やってる~?」ガラッ
梓「先生、全裸で何してるんですか」
さわ子「裸になって何が悪い」
澪「ど、どうしよぅあずさぁ~!
間違ってたのは
やっぱり私たちの方だったんだぁぁ」オロオロ
梓「落ち着いてください
コッチも靴下を脱げば…ホラ」ペタペタ
澪「あっ、唯と私たちで裸足女子高生トリオに!」ペタペタ
唯「あ、お揃いだね!」ペタペタ
梓「これでヤツらと対抗できますよ」
澪「えらいぞ~あずさぁ~」ナデナデ
梓「ふ、ふにゃぁ…」キュン
ズズッ
さわ子「ふぅ、やっぱり紅茶はいいわね~」
唯「うんうん、このまま時が止まればいいのにね~」ズズビビッ
澪「のん気なこと言ってないで そろそろ練習するぞ」
律「まぁまぁ~、今は6月。特にライブの予定も無し」
「焦って練習したって損じゃん?」ゴックン
澪「損って事はないだろ!」プツンッ
律「いたぁっ!髪の毛抜くなよ!」
澪「じゃあどこの毛を抜けばいいんだよ!?」ブチッ
律「なぜ毛を抜くんだよー!?」
紬「(あーやって りっちゃんのオデコが開発されたのかしら)」
澪「まったく…」スッ
梓「(あっ、澪センパイ、律センパイの髪をポケットに…)」
紬「(きっと今夜のオカズにするのね!!)」キラキラ
さわ子「ダラけてるわねー」
「目的がない時だからこそ
ハキハキ行動するべきでしょ?」
律「まぁ練習はするけどさー」
「こう雨が続くと気も滅入るっていうか」
澪「お前は気が滅入ると下半身丸出しになるのか!!」ミチミチッ
律「いたぁい!マ○毛抜くなよぅ!」ヒリヒリ
澪「まったく…」スッ
梓「(あっ、澪センパイ、律センパイのマ○毛をポケットに…)」
紬「(きっと今夜のデザートにするのね!!)」キラキラ
唯「ねーねー!
さわちゃんは学生のとき、6月ってなんか
ハキハキと行動したの?」
さわ子「私?そーね、高校の頃の6月…ふむ
あれ、記憶がない」
律「ンフフwwな、ないんかいww」
澪「ンハハハハwww」
紬「偉そうな事ゆーて自分の記憶、スッカラカンやんけwww」
さわ子「う、うるさいわねぇ」
「クゥ~ッ…春や夏の記憶は漠然とあるんだけどなー」
梓「なるほど。」
「つまりこのよーなしょーもない思い出しかない
哀れで愚かでさびしい大人にならないために
目的意識をもつことが大事ということですね」
さわ子「前から思ってたんだけど、なんで中野はそんなに偉そうなの?」
律「よーし、それじゃ意義ある6月を生き抜くアイディア募集!!」
唯「りっちゃん隊長!!わたし合宿がしたいであります!!」
律「おっしゃ、採用!!」
梓「早っ」
澪「おい、ちょっと待てよ、こんな時期に合宿って」
唯「大丈夫だいじょうぶ!土日は学校休みだし
金曜の夜から泊りがけでどっかに行けるよ!!」
澪「金曜って、明日からじゃないか!!」
紬「おもしろそうね!!」
─平沢邸─
唯「というワケで明日、学校から直で
ムギちゃんの別荘に行くんだ~♪」モグモグ♪
憂「そうなんだー。楽しんできてね♪」
「それで、土曜日の早朝には帰ってくるんだよね?
帰ってくるんでしょ?」
唯「うぅん、2泊3日!!帰ってくるのは日曜日の昼過ぎかなー」モグ
憂「へー」
唯「うん」パクパク
憂「じゃあ私は金曜の朝7時から
日曜の昼3時頃まで約56時間
秒に直せば約20万1600秒近く
お姉ちゃんの笑顔を見ることはできないし
お姉ちゃんの口から放出される
お姉ちゃん気体で
肺を満たすこともできないんだね」
唯「はい」
憂「う~ん、それは困っちゃったなぁ」
唯「どうしたの?」
憂「うん…そんなに長い時間
お姉ちゃんと会えなかったら
私の自我が崩壊するでしょ?」
唯「あー」モグモグ
憂「そしてお姉ちゃんも長い時間
私と離れ離れになったら
きっとさびしさで死んじゃう!(ウサギみたいに弱りゆくお姉ちゃんかわゆい!!)」
唯「私はそんなことないと思うよ?」ゴチソウサマ
憂「だから離れていてもつねに
心が一つでいられるように
お姉ちゃん補完計画を発動させるべきだと思うの!」
唯「(あいす食べたいなぁ)」
─秋山邸─
澪「今日の収穫は髪の毛一本と陰毛一本」
「随分、完成に近づいたなぁ~」
「1/1スケール田井中律リアルフィギュアが」
律人形「」ジャキーン
澪「本物の律の体毛を地道に採取して植毛して
皮膚も日焼けしたときの皮やかさぶたを集めて
全身の98パーセント以上に移植することに成功した」
澪「これはもうほとんど本物の律と言っても過言ではないよ!!」
澪「ん~律~♪りちゅぅ~…」ギュウゥゥ
律人形「…」
澪「だけど高校卒業したらさすがに
律と接触するチャンスも減ってしまうからな」
「明日からの合宿で
りっちゃんコンプリートを果たすぞぉ!」メラメラ
─翌日、通学路─
紬「おはよー唯ちゃん♪」
唯「あ、ムギちゃんだー♪おはよー」ダキッ
紬「うふふ」ムギュウゥン
「あら?唯ちゃん、目の下にクマができてるじゃない」
「合宿が楽しみで眠れなかったの?」
唯「う、うん。それもあるんだけど…
昨日、憂がお姉ちゃん液を集めるからって
夜遅くまで起きてて…」
梓「お姉ちゃん液?」カサッ
唯「あ、あずにゃんだー♪おはよー」ダキッ
梓「うひひ」ゴキュウゥン
紬「唯ちゃん、そんなあぶらむしは放って置いて…
お、お姉ちゃん液ってなぁに?」ドキドキ
唯「え、ただのわたしのエキスだよ?」
梓「ゆゆ唯センパイのエキス…」
唯「アレがないと留守中に憂がアレになっちゃうから
私のアレをナニしてアレするんだってー」
紬「それって何億円あれば買えるのかしら」
唯「えっ、さ、さぁ?」
「私は作り方わかんないし…」シュン
紬「そう…そうよね」
「世の中お金で買えるものばかりじゃないわね」
唯「なんだか分からないけど ごめん…」
紬「うぅん、いつも大事なことを教えてくれる
そんな唯ちゃんが私は大好きよ」ニコ
唯「ム、ムギちゃん…」ポッ
梓「なんかキレイ事いってますけど
その人、ただの変態ですよ」
梓「(それにしても唯センパイのエキスか…)」
(全身の毛穴から私の細胞の隅々にまで浸透させたいなぁ)」ハァ
─教室─
純「お姉ちゃん液?」
梓「うん。登校中に唯センパイに聞いたんだけど
なんなのかなーって」
憂「えへへーこれだよ♪」ヒョイ
純「…ビニール袋に透明な液体、まるでアレみたいだね」
憂「こ、これをこうしてニオイをかぐと…」スーハークンカクンカ
「うへへ…お姉ちゃん…」ポワーン
純「う、憂!?」
梓「目が虚ろになって、口からヨダレが…」
憂「おっろあぶらい」ハッ
「この気たいでのうをみらすと
まるれおねえひゃんにちゅちゅみろまれれいるみらいりなっひゃうろぉ~」ポワポワ
純「ちょ、ちょっと大丈夫!?
何言ってんのかわかんないよ!?」
梓「その気体で脳を満たすと
唯センパイに包み込まれているように
なっちゃうんだって」
純「ほ、保健室連れてった方がいいのかなぁ…?」オロオロ
梓「心配症だなぁ純は」ハハッ
憂「そうそう」ヒヒッ
純「(私が変なのかなぁ?)」フゥッ
梓「ちなみにお姉ちゃん液って
どうやって作ったの?」
憂「うん、まずお風呂でお姉ちゃん不純物を排除したお姉ちゃんを
狭くて清潔な部屋に密閉しておくんだけどね」
「この時のコツはお姉ちゃんに楽しい気分でいてもらうこと」
「五時間以上その状態を維持すると
徐々にお姉ちゃんからお姉ちゃん気体が滲み出てきて
部屋の中央にあるお姉ちゃん蒸留器にお姉ちゃん液がたまっていくんだ」
「難しいのはお姉ちゃんが眠っちゃうとお姉ちゃん気体は
お姉ちゃんの中で眠っちゃうし
お姉ちゃんが密閉されたことに対してお姉ちゃんがお姉ちゃんストレスを感じると
お姉ちゃん気体のお姉ちゃん成分もお姉ちゃん活性化されずに
お姉ちゃんのお姉ちゃんによるお姉ちゃんのための
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 ̄ ̄
─部室─
律「さて、みんな集まったなー」
「それでムギ、これからどうするんだ?」
紬「もうすぐマイクロバスが迎えにくる事になってるの」
「行き先は着いてからのお楽しみ♪」
澪「バス、このためにレンタルしたのか?ひょっとして」
紬「うぅん、みんなで合宿に行った記念のバス…
手元に残しておきたくて買っちゃいましたー!!」
唯「OH!!イェー!!」
律「レッツ FUCK!!」
澪「いやいやいや悪いだろ!!」
「ムギ、そんなお金使って大丈夫なのか…?」
紬「大丈夫よ、澪ちゃんの感覚で言えば
おまえは今まで買ったうまい棒の数を覚えているのかって
程度の出費だから!!」
澪「えっ、その例えはどうなの?」
梓「とりあえず荷物、玄関に運んじゃいましょうか」
律「ムギ、向こうにドラムセットはあるのか?」
紬「えぇバッチリ。そういうプレイの部屋もあるから」
律「そっか、よかったー!!コレ、持ち運ぶの大変だもんなー」
梓「今のムギセンパイの言い方、なんか違和感が」
唯「ねー、ところでさ!
変な空気になるのが怖くて
あえて今まで聞かなかったんだけど」
澪「どうしたんだよ、唯」
唯「この棺おけなんなの」
律「(聞いた・・・!!)」
紬「(私も聞きたかったけど、アレ、やっぱり棺おけよね?)」
梓「(誰が持ってきたんだろ…)
律「(ウケ狙いにしてもなんにしても痛すぎるっつーの…)」
澪「まったくー、誰だ、こんなもん持ってきたのは。
非常識にも程があるぞ」
梓「そうですよね」
澪「でもまぁたまには棺おけもイイんじゃないか?」
梓「どうやらマヌケは見つかったようだな」
律「澪…お前どういうつもりだよ…」
澪「えっ、なんで私のだって分かったんだ!?
愛か!?愛の力なのか!?」
唯「え~っ、澪ちゃんが犯人!?
りっちゃんなんで分かったの?」
紬「(脳味噌ふわふわな唯ちゃん、かわいい♪)」キュンキュン
律「お前なー、いつも人に偉そうに説教しといて…」
澪「(言えない…このトシになって
1/1スケールリアル律フィギュアと一緒じゃなきゃ
寝れないなんて言えないよぉ…)」
「(それに、あのラブドール用の箱の中の律フィギュアを見られたら…
私の律への想いがバレちゃうぞ)」
澪「わ、私、実は棺おけが変わると寝れない体質なんだ」
律「ドラキュラかよ!」
唯「でも夏の合宿とか修学旅行のときは平気じゃなかったっけ」
澪「あ、うん。
寝てたフリしてたけど
実は一睡もしてなかったんだ」
唯「えっ、なにそれかわいそう」ポロポロ
澪「ゆ、唯?」
唯「ムギちゃぁん、なんとかしてあげようよぉ」グスッ
紬「ゆ、唯ちゃん」グスッ
「泣かないで?
棺おけ一個くらいなら
バスに乗ると思うから」
唯「わぁん、よかったね…よかったね澪ちゃん」ウェ~ン
澪「(唯…律もいいけど唯もいいな、いいな!!
乳首がかたくなってきちゃったよ!!)」
唯「えへへ~」ぽわぽわ~
律「天使かコイツは」
梓『こうして棺おけと一緒にバスに詰め込まれて
ムギセンパイの別荘に向かう私たち』
『かつては尊敬した澪センパイが
ちょっとアレな存在だったという事にショックを受けつつ
私の頭の中は憂の話していた「お姉ちゃん液」のことで
いっぱいなのでした』
─山の中のラブホテル─
紬「と~ちゃ~く♪」
律「あの、ムギさん?」
澪「ここ、ラブ…連れ込み宿じゃないか!!」
唯「言い方が余計いやらしいよ澪ちゃん!!」
紬「私、女友達とラブホテルで一夜を明かすことが夢だったの~」
澪「黙れよ」
紬「なんだ棺おけ野郎」
澪「なんでもありません」
紬「ふふ♪冗談はさておき
ここは潰れたラブホテルを再利用して改修した別荘なの」
「だから大丈夫よ、なんとなく」
唯「なんだ、冗談か~!」
梓「結局、男と女の様々な体臭と体液の染み込んだ
ラブホテル成分に変わりはないんですね」
─ラブホテ…ゲフンゲフン紬の別荘内部─
唯「わぁ~ こういうトコって
もっと変な所かと思ったけど
中は意外とかわいいんだね~」
梓「(へぇ~、こういうトコって
もっと変な所かと思ったけど
あずにゃんの中って意外とかわいいんだね~クパァ
ゆゆ、唯センパイ!!)」ツツ~
律「どうした梓、鼻から血が」
梓「いえ、合宿ではテンション上がる派でして」ダラダラペロリ
澪「それで部屋割りはどうするんだ?」
紬「一応、1人につき一部屋ずつ用意してあるけど
こういう場所だから2人で一部屋使うのも可」ダラダラペロリ
梓「あずにゃん!あずにゃん!唯センパイオッパイ僕元気!!」ブシュゥッ
律「どうした梓、耳から血が」
紬「ここがドラムセットのあるお部屋よ」
律「おー!!割とシッカリしてるじゃん!!」ジャーン
澪「アンプとか設備は充実してるけど…」
「しかし、なぜ、ラブホテルに?」
紬「この世界は、あなたの知らない面白いことで充ち満ちているわよ。
楽しみなさい」
梓「大音量で音楽かけながら
酒飲んでドラッグキメてSEXとか、
まぁ関連性が想像できない事もないですが」
澪「あ、梓?」
梓「ふにゃん」
律「え~練習!?明日からにしよーぜー」
澪「ダメだ。昨日も
『合宿の準備があるから早く帰る」って
サボっちゃっただろ」
律「うへー」
唯「私も色んなお部屋を探検してみたいのにー」
梓「まぁまぁ、練習で汗をかいて
分泌された老廃物をお風呂で洗い流せば
きっといい気持ちですよ?」
唯「あっ、なんか憂みたいな物言いだね」
梓「(お姉ちゃん液採集のためのファーストステップ…)」
ジャンジャカジャカギュィィィィンビクッドピュドピュドクンドクンドピュゥゥゥゥンヌ…センキュー!!
律「おっしゃー、練習終了!!」ドサッ
唯「ちかれたぁ~」バサッ
紬「ふふ。
それじゃ、ちょっと遅くなったけど
お食事にしようか」
律「」クンクン
律「あー、私、ちょっとシャワー浴びてくるわ」
澪「…」ピク
梓「そうですか
じゃあ唯センパイは私と一緒に入らなきゃダメですね」
唯「そうなの?」
紬「梓ちゃんだけにカッコイイ真似させないわ!」
唯「ムギちゃん!!」
─律の部屋─
ザー シャカシャカ ザー
律「ふぅっ、こんなもんでいいかな」
「こう見えても汗くささとか
気になっちゃうりっちゃんなのであった、なーんて…」
コンコン
澪「おじゃまします」カチャ
律「わぁっ澪か!?」
「あれ、私、部屋に鍵かけてなかったっけ」
澪「あぁ邪魔だったから外しといたぞ?」
律「怖っ!!」
律「で、なんなのさ」
澪「いや…せっかく合宿にきたのに
練習練習って私うるさかったから、律怒ってるかなって…」
律「ハハー、そんな事で怒ったりしないっての」
「ってかそんな事言うために
鍵外してまで風呂に侵入したのか?」
澪「いや、まぁなんだったら背中くらい流してやろうと思ってさ」
律「背中を流して水に流すってワケか!!」
澪「おもしろくないぞー」
律「チェッ」
「でもま、
背中流しは気持ちよさそーだ」
「お願いしよっかな」
澪「うん!」コシコシ
律「あふぅん(気持ちイイ~)」
ぽろぽろっ ぽろぽろっ
澪「(律の垢ゲット…)」
こしこし こしこし
ぽろぽろっ ぽろぽろっ
澪「(すごいすごい、こんなに出てくるなら
あとでちょっとくらい食べてもいいよな!?)」
人として許されるよな!?)」
(ここは宝の山だよ!!)」コシコシ
律「あふぅ~ん」
澪「ありったけぇの~♪夢を~♪
かき集め~♪」ゴッシゴシ♪
ぽろっぽろぽろ♪
律「なんか私、すごい不潔みたいじゃないか?」
─どっか─
紬「お姉ちゃん液の作り方が分かった?」
梓「はい、ただ色々と準備がありまして
ムギセンパイの協力が必要なんです」
紬「任せて!!今から私と梓ちゃんは義兄弟よ!!」
「それで何億ほど必要なの!?」
梓「お金はさほど必要ではありません」
「人生なんでもお金で解決できると思ったら大間違いですよ」
紬「あなたにそんな事言われたくないわ
もう二度と顔を見せないで」
梓「あれあれ?義兄弟の契りは?」
─唯の部屋─
梓「お待たせしました唯センパイ
それじゃ お背中でも流しましょうか」
唯「わー、洗いっこ♪洗いっこ♪」
紬「私が唯ちゃんの背中を流すから、
唯ちゃんは梓ちゃんの背中を流してあげてね♪」
唯「うん!あずにゃん、いっくよー!」ブクブクゴシゴシ
梓「あふん(憂の話によると
お姉ちゃん液を採取すること自体
唯センパイはストレスを感じる…)
(職人の憂ならともかく素人が採取する場合は
唯センパイに採取のことを知られないのがベスト)」
紬「(唯ちゃん、梓ちゃんの背中に夢中になっているわね)
(今のうちに調合したハーブを唯ちゃんの肌にすりこんで…!?)」ニュル…
紬「(なにコレ?唯ちゃんの背中から
黒い糸ミミズみたいなものがニュルニュル出てくる!?)」ニュルニュルニュルニュルルルル
紬「(これが俗物で溢れる世の中を生きる上で
溜まった黒き垢…
唯ちゃんの清らかさオーラを封印している
『お姉ちゃん不純物』なのね…)」ニュルニュンルゴッシゴシ
唯「ごしごし~♪」
ぽわわ~ん
梓「ふぁ…(なんだろぅ、さっきから
えもいわれぬいいかおりが・・・
もしかしてこれが
憂がいってたおねえちゃん気体…?)」ポワワワワ
ぽわわわ~ん
唯「ねぇ…きもちいい?あずにゃぁん…」ゴシッ…
あずさ「ッ~~~~~~~~~~~!!!!!!!!」ビクンビクッ
ぽわわわわわわ~ん
ゆい「ふふ、あずにゃんったら どうしたのぉ?」コシ…コシ…
紬「(す、すごい。唯ちゃんはいつもどおりなのに
このニオイをかいでるだけで
脳がとろけそう…
ぽわぽわ♪
むぎ「こんなわたしを やさしいえがおで
うけいれてくれる ゆいちゃんが
あたたかく だきしめてくれる…
ぽわぽわぽわぽわぽわぽわ♪
直せつ、せ中をながされてるあずさちゃんは
ひとたまりもないわ…)」
「(はやくしないと
わたしも…ひとに もどれなくなる)」ごしごしにゅるにゅる
ゆい「あずにゃん♪あずにゃん♪
あずにゃんにゃあん♪」ほわぁああぁぁ
むぎ「(あ…くろい ろうはいぶつが
でなくなって…あ…あぁ… ポワポワポワ
ゆいちゃんの からだから
ぴんくいろの もやが…!?)」ピクンポワポワポワ
あずさ「(このせかいの ことわりをこえた
あらたなおねえちゃんのたんじょう。ポワポワポワ
だいしょうとして
いにしえのせいめいは
ほろびるッ…)」ビクンビクンッポワポワポワ
むぎ「お ね え ち ゃ ん い ん ぱ く と がはじまる…!!」ピクンピクンポワポワポワ
律「おーい、いつまで風呂に入ってんだー?」ガララッ
梓「ハッ!?いったい何が!?」ギャウウウゥゥン
澪「さあ約束の時だ。唯。
今度こそ食事の時間だぞ」
唯「ごめーん、あずにゃん洗いで
つい夢中になっちゃったよ!」ふわふわぁっ
りつ「!?」ドキンチョ!!
みお「(な、なんだ、このニオイ…?)バクンバクン
(すれちがったゆいから
すごくいいにおいにおいにおい…)」トクントクン
澪「(私には律がいるのに…!!
…ん?)」
唯「ごはんごはん~♪」パタパタ
律「(唯が離れていったらドキドキがおさまったぞ!
今のは一体…)」
梓「とりあえず第一段階は成功…
しかし、危ないところでした」ハァハァ
「律センパイたちが戸を開けてお姉ちゃん気体を解放しなければ
どうなっていたことか」ピクンピクンッ
紬「お姉ちゃん気体ですらあの威力…
それが凝縮されたお姉ちゃん液には
どれほどの効果があるというのかしら」ゼェゼェ
─食事プレイ部屋─
律「トンカツうめー!」モグモグ
紬「トンカツ たくさんあるから
どんどん食べてね♪」
唯「はぐはぐ!」モグモグ
紬「(ふふ、ブタみたいに夢中で
トンカツにかぶりつく唯ちゃんもりっちゃんもかわいい♪)」
澪「…」
紬「どうしたの澪ちゃん
あんまりトンカツ食べてないみたいだけど…」
「口に合わなかった?」
澪「いや、確かにこのトンカツはジューシーで肉厚で
お店で食べるような美味しさなんだけど あの」
澪「トンカツしかないのか?」
律「贅沢だぞー澪」
澪「分かってる。分かってるよ律。
費用は全部ムギ持ちだ。
今、私がどんなあつかましいことを
口走ってるかは分かってる。」
「だけど!!」
「オカズがトンカツだけなのは全然いいよ!!」
「ご飯茶碗に米のかわりに
細かく刻まれたトンカツが降り積もっていたときも
あれ?って思ったけど言葉を飲み込んだ」
「だけどコップにもトンカツを突っ込まれていた日には
セリヌンティウスといえども友情を疑うよ!!」
唯「だれ、せりぬんちーすって?」モグモグ
梓「走れメロスに出てくる人質です」ハグハグ
紬「私、トンカツで友情が壊れるドラマを
体験するのが夢だったの~」
澪「どんなドラマだよ!どんな夢だよ!」
唯「澪ちゃん落ち着いて~!」
「ほら、お水なら水道から出てくるから」
澪「ん、んくんく…(あれ、なんかこの水あまい…)」ゴキュン
唯「落ち着いた?」にぱ~
澪「う、うん」ゴックンポワポワー
「(水が甘いんじゃない、唯のニオイだ…)」
─澪の部屋─
ク~キュルル
澪「結局あんまり食べなかったからおなか空いた…
なんかお菓子とか持ってこなかったっけ・・・?」ゴソゴソ
澪「あっ、さっきの律の垢…」
「…おにぎりくらいの大きさがあるな…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」パクリ
澪「!?」
「オボエェェゲログボア」ゲロローン
「ハァハァオエッ、さっきまではあんなに美味しそうに見えた
律の垢が、今はただの汚物にしか感じられない…」ペッペッ
「唯…」
澪「ああああまた、あの唯のニオイが嗅ぎたいよ唯ぃ…」
─作戦プレイ部屋─
紬「唯ちゃん、いいニオイだったわねぇ」
梓「はい、食がすすんでトンカツ20枚も
たいらげてしまいましたよ」
「唯センパイもおなかいっぱいになったことで
お姉ちゃん成分がムンムンになっていることでしょう」
「お姉ちゃん液GETまであと一歩です」
紬「部屋は1人部屋だから
狭い部屋に唯ちゃんを密閉するということ自体は難しくないし
すでに「お姉ちゃん蒸留器」もセットしてある。」
梓「まぁただのビーカーなんですけどね」
梓「問題は…
『五時間以上楽しいテンションで保ったまま
1人きりで部屋に篭らせる』ですか」
紬「眠ってていいとか、みんなでおしゃべりしていいなら
簡単なんだけど…」
梓「他の人間がいるとお姉ちゃん蒸留器のエキスに
不純物が混じっちゃうそうですからね」
紬「職人は…マスター憂ちゃんは
どうやって採取しておられるのかしら?」
梓「猫ジャラシがぴこぴこ動く「お姉ちゃんじゃらし」とか
ハムスターが運動する車輪みたいな「お姉ちゃん輪っか」などの
装置が多数あるらしく
唯センパイは楽しく5時間を過ごすそうです。」
紬「なにそれかわいい」
紬「う~ん、
さすがにそれらの装置を短時間で用意することはムリだわ!」
梓「早くしないと、お姉ちゃん気体の放出が終わっちゃうのに…」
律「あきらめたらそこで試合終了だぞ!!」
梓「安西先生!どうしてここに?」
律「いや、なんか隣の部屋から
話し声がするから何かなーと思って
壁に耳当てて聞いてたんだけど…
お姉ちゃん液だって?」
梓「さすがラブホテル、壁の薄さには定評がありますね」
紬「これは部屋割りの配置ミス…
そういえばここの隣はりっちゃんの部屋だったわねぇ」
律「なんだよー仲間はずれかよー」
梓「(う…お姉ちゃん液は一度に少量しかとれないって話だから
あまり仲間は増やしたくないのに…)」
律「心配すんなって!
おもしろそーだからクビつっこみたいだけだし!!」
「液とか いらないから協力させろって~」
紬「りっちゃん!!すっごく男前!!」ムギュウゥン
梓「裏けいおん部チ○ポ生えてそうグランプリを
ぶっちぎりで制しただけのことはあります!!」
律「なにそのイジメアンケート」
律「で、どうすんの?」
梓「考えてみれば頭脳が必要とされるこのオペに
律センパイはミスキャストでした」
律「なんだとー!?
で…みすきゃすとって何?
ガンダムと関係あるの?」
紬「ほめ言葉よ りっちゃん」
律「そっかーありがとな梓!!」ナデナデ
梓「(あっ、なんか律センパイもいいなぁ)」ニャフゥン
唯「あ~っみんな みーっけた!」ガチャッ
梓&紬「!!」
律「おーっす!唯!」
唯「おーっす!じゃないよ!」フンス -3
「せっかくの合宿なのにひとりぼっちじゃさみしいよ~」
梓「いや、これはですね」
唯「いじわるあずにゃんめぇ~!
いいも~ん~ムギちゃんと一緒に遊ぶから!ねぇ~ムギちゃん♪」ダキッ
紬「はぐ…むぎゅぎゅうぅぅぅん…」ポワンポワン
唯「ムギちゃん♪ムギちゃん♪
ムギちゃんちゃん♪」ポワワンポワワンふわふわふわぁ~
むぎ「あぁん、もうどうなってもいいわぁ」トロ~リ
梓「(あっ、いいないいなぁ~~~~)
唯「ねーねー、なんの話してたの?」ふわふわぁ
あずさ「(うっ、これまでか…)ホワホワ~
律「ん、なんだっけ…あ、そうそう!!
ミスキャスだかドリキャスだかの話をしててさ」
「唯、知ってるか?」
唯「ドリキャスは聞いたことあるよ!
なんだかは思い出せないけど!」フンス -3
律「聞いて驚け!ドリキャスって褒め言葉なんだぜー!」エッヘン
唯「ぎゃぼー!すごい!りっちゃんなんでも知ってるんだねー!」パチパチパチ
律「わっはっはー!!」ワッハッハー
梓「(ハッ、あぶなかった)」ハァフゥ
「(律センパイが演技派だったとは…)」
むぎ「(たぶん てんねんだわ…)」ビクンピクッ
梓「コホン…唯センパイ。実は今夜
ちょっとしたゲームをしようという
話をしていた所だったのですよ」
唯「ゲームぅ?」
梓「はい、私たち5人、それぞれ1人で部屋にこもって
いかに楽しく過ごせるかというゲームです」
梓「制限時間は5時間。
先に出てきた人にはペナルティがあります」
唯「ん~、なんかあんまり楽しくなさそうな…」
梓「ひきこもりニートの跳梁跋扈するこの時代
私たちも部屋の中で一人遊びくらいできないでどうするという
修行をかねているワケでして」
唯「ほほ~ぅ、なるほど!」
紬「(ウソ、こんな苦しいウソでいけちゃうの?)」
唯「でもせっかくみんなで合宿にきたのになぁ…」
「UNOとかじゃダメぇ?」キュンキュゥン
梓「はぅっ、UNO最高おおおおおおおおおおおおおお!!!」ドギュウウウゥゥゥンヌ
紬「(くっ…もうあきらめるしかない…)」
律「梓!!それに勝ったヤツはいい事あるのか?」
梓「え」ハッ
「あ、えーっと、そ、そうですね
えと…合宿が終わるまで王様になれるとか」
律&唯「!!」
律「おっしゃ乗ったーー!!
私が勝ったら練習無しで遊びまくるぞー!!」ダダッ
唯「あっ、よーし私も負けないよー!!」ダダッ
バタバタドタドタ
バタバタバタ…カチャン カチャン
………
…
紬「うまくいっ…た?」
梓「どこまで本気なんだろうか律センパイは…」
─唯の部屋─
唯「ふっふっふー」
「こういうことには慣れてるんだよね」
「昨日だって憂のアレに付き合って5時間遊んでたもん」
「さて、部屋の中でヒマつぶしっと…」
唯「あっスロットマシーンだよ!」ガッチャン
ポン ポン ポン
唯「うは!!いきなり7が揃っちゃった~!!」
─作戦室─
梓「とりあえず『お姉ちゃん液 採取作戦』は
最終段階に入りました」
紬「あとは5時間待てば唯ちゃんのエキスが
部屋に設置してある蒸留器にたまるのね」
梓「(お姉ちゃん液を吸えばいつでもどこでも
唯センパイのぬくもりを感じられるんだ…)
(早くたまれたまれたまれ…)」ハァハァ
紬「ふふ、梓ちゃん、じれてるわね」
梓「そりゃあ。
あぁ…ここで待ってるだけなんて
本当じれったいです!」
紬「とりあえずモニターで
唯ちゃんの様子を見てみましょうか」カチャカチャ
梓「そんなこと出来るんですか!!」
紬「こんなこともあろうかと用意しておいたの♪」カチャ
梓「(どんなことなんだろう)」
紬「さ、これで唯ちゃんの部屋の様子が
うつるハズだけど…」ポンッ
唯『うぅん、ムニャ…』
梓「寝ちゅうがぜよ!!」ガビィィィンム
紬「スロットマシーンで遊んでたものの
連続で777が揃いまくって
逆に飽きちゃったみたいね」
梓「BIGボーナス連発!?どんだけ強運なんですか」
紬「あ、これは唯ちゃんに楽しんでもらうために
7しかでないようになってるの」
梓「なにやってんですか!!」
「設定6に入れとけば充分なのに」
「BIGしか揃わないなんて逆に興ざめですよ」
「エウレカセブンかー、
これコーラリンモード中に『太陽の真ん中へ』がかかると
脳汁出まくりんぐで5時間くらいあっという間なのになー。」
「まぁでもお金がかかってないと所詮…」
「よく知りませんけど」
紬「スロカス死ね」
唯『ムニャ』ウトウト…
紬「おねむの唯ちゃん、かわい~♪」ムギュゥ、ムギュア-、ムギュェスト(最上級)
梓「そういえば唯センパイ、
昨日もお姉ちゃん液を採取されてたから
寝不足そうでしたよね」
「5時間楽しく起きてるって、
昨日よりも条件が悪いのでは」
紬「素人の私たちが
マスター憂ちゃん以上の難易度で
エキスを採取しなければならないというワケね」
「なんだか燃えてきたわ!」
紬「えいっ」パチン
テレビ『やあ!ぼくトーマス!
みんな大好き人面機関車さ!』
唯『ンニャ…?あれー勝手にテレビが…』
梓「遠隔操作もできるんですね」
テレビ『観たことないからテキトーだけど
今日もはりきってシュッシュッポッポするよー!!』シュッシュッポッポ
『オシリが丸見えだよ!?トロトロ走ってると連結しちゃうよ!?』ガッシュガッシュ
『ぼくはノンケだって構わないで
連結しちまう機関車なんだぜ?』ポアーーーーーーーーーーーー!?
唯『へー、機関車トーマスって観たことないけど
こんなのだったんだー』
紬「こんなのだったんだ」
梓「きっとこんなのだったんですよ」
─1時間経過─
唯『しゅっぽーしゅっぽー♪しゅっぽっぽー♪』カクカク
紬「すごい、1時間近くトーマスに夢中よ!」
梓「作戦は順調ですが
あの人の将来は大丈夫なんでしょうか」
梓「それしても、こうもうまくコトが運ぶと
モニターの監視もダレてきちゃいますね」
紬「他の部屋も見てみましょうか」
梓「他の部屋も見れるんですか?」
紬「こんなこともあろうかと」
梓「どんなことだろう」
紬「澪ちゃんはどうしてるかしら~」ポンッ
─『澪の部屋』─
澪『律…』ブチッ
『唯…』ブチッ
『律…』ブチッ
『唯…』ブチッ
紬「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
梓「み、みおセン…パイ?律センパイの髪を引き抜いて…!?」ガクガク
澪『律…』ブチッ
『唯…』
『唯』
『唯、か…ククッあはは!!』
紬「り…りっちゃん、生きてるの!?
ぐったりしてる…身動き一つしていない…」ヒック
梓「い、いや、何かの冗談ですよね…
気絶してるだけですよね!?」
澪『うわぁぁぁっぁぁぁっ』ガラッ ブゥゥゥン ドチャッ
梓「窓から律センパイをブン投げたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
紬「はい死んだあああああああああああああああああああああ!!!」
澪『オオオオオオオオォォォォオオオオオオオッ』ガチャッ ダダッ
梓「ど、どっかにいっちゃった!!」
紬「澪ちゃん、唯ちゃんの名前を連呼してた…
唯ちゃんがあぶない!!」
─唯の部屋の前─
梓「唯センパイ、大丈夫ですか!?」ドンドン
唯『あれ、あずにゃんの声だーあずにゃーん♪』トタトタ
梓「唯センパイ!!」
唯『…ハッ、待てよ』キュピーン
唯『もしかして私を部屋から出すための罠?』
梓「…!」
紬「ちがうの、唯ちゃん…これは」
梓「…ふっふっふ、さすが唯センパイです」
「ひっかかりませんね」
唯『やっぱり!』
紬「(梓ちゃん…)」
梓「私とムギセンパイは早々に脱落してしまいましたが
律センパイと み、澪センパイは健在です。」
「ひょっとしたら、2人が罠をしかけてくるかも知れませんが
絶対に扉をあけてはダメですよ?」
唯『ふふ、オッケー!!がんばるよあずにゃん!
私が王様になったらいっぱい遊ぼうね!』
梓「…はい!」
─作戦室─
紬「そっか、あの部屋にいるかぎり唯ちゃんはひとまず安心ね」
梓「はい、事情を話して一緒にいるのもアリなんですが」
紬「唯ちゃんを危険な目に合わせたくない?」
梓「はい。もし本当に澪センパイが律センパイを………したのなら」ヒック
「私たちもなんらかの…辛い決断を…しなければなりません」グス
紬「警察に連絡する?」
梓「…」
紬「…はっきりするまで やめておくべきね」
梓「はい、何かの…見間違いかも…知れませんし」
紬「そう…ね」
梓「…まずは律センパイが落ちたところを確認にいきましょう…」
紬「そう…うん」
律「いっやー!ガチで忘れて部屋に篭っちゃったよ!!」ガチャ
梓&紬「何かの見間違いだったあああああああああうぇfhにおうぇrf!!」ンドギュゥゥゥンム
律「私が澪に殺された!?
ハハッだったらここにいる私は幽霊かっちゅーのだっちゅーの!!」スカッ
梓「胸もないのに何やってんですか」
律「なんだとー!!」ギュウゥ
梓「いたた!律センパイいたいですよ!」
「いたい…」ポロ
律「あ、ありゃりゃ?そんな強く締めたつもりは…
ごめん梓、大丈夫かー?」
梓「う、うぅうわぁああぁん
律センパイ、律センパイ…」ヒック
律「なにこれ」
紬「」グスッ
カチャカチャキュイイインピタッ
律「ビデオを巻き戻してる音だぞー!!」
梓「誰にしゃべってるんですか?」
紬「そんなことより再生画面を見ましょう」
澪『律…』ブチッ
『唯…』ブチッ
『うわぁぁぁっぁぁぁっ』ガラッ ブゥゥゥン ドチャッ
律「うっひょおぉぉぉなんだよコレ?」
律「うっひょおぉぉぉなんだこれ?」
梓「これを見て
てっきり律センパイが昇天されたものかと…」
紬「窓から落ちたショックで
記憶を失ってるワケじゃないのよね?」
律「うーん、どうだろ。自信ないけど…私、忘れっぽいし」
梓「いやいやいや、澪センパイの部屋は5階ですよ?」
「打ち所が良かったとしても
そんなにピンピンしてるって事は
ないでしょう」
紬「じゃあ、このビデオにうつってる
りっちゃんは誰なの?」
梓「もっと巻き戻せば、この律センパイ?がどこから来たのか
わかるんじゃないですか?」
紬「梓ちゃん」
梓「はい?」
紬「あなたは内心、私が
この合宿を機会に
けいおん部のみんなのあられもない姿を24時間
舐めるように監視しつくす変質者だと
思っているんだろうけど」
梓「はい」
紬「ビデオは本当に
唯ちゃんを密閉したときからしか
作動させていないの」
梓「えっ、そんなバカな」
紬「だから、澪ちゃんがりっちゃん?の髪を
引き抜いていた以前の
映像は記録されていないのよ」
律「つまり…
どういうことだってばよ?」
梓「そういえば、あの棺おけ…
今にして思えばアレに
律センパイ?が入れられて
いたんじゃないでしょうか」
律「あー、みんなで運んだとき
けっこー重かったもんな」
紬「ひょっとして澪ちゃん、
りっちゃんのそっくりさんを殺して…?」
梓「…」ゴクリ
律「ハハ、血を見ただけで泣いちゃうアイツが
人殺しなんかするワケないじゃん」
梓「しかしビデオが…」
律「まっ、あーだこーだ言うより
澪に話を聞くのが一番早いだろ」
紬「それもそうね、といっても澪ちゃん
部屋には戻ってないようだけど…」
梓「じゃあ律センパイ?が落っこちた場所に
行ってみましょうか」ザッ
─ラブホテル前─
梓「この上が澪センパイの部屋だから…」
紬「りっちゃん?が落ちたのは
このあたりのハズよね」
律「特に変わったトコもないけど」
「おーい、澪ー!!」
梓「うーん」
「律センパイはどこに消えたんでしょうか、律センパイ?」
律「私は律センパイ?じゃないぞー!」
梓「なに言ってんですか?」
─森の中─
ズルズル
澪「うぅっ、はぁはぁ」ズルズル
「冷静になってみたらエライ事しちゃってたなぁ」
「律の髪の毛や皮膚を移植したラブドールなんて
誰かに見られたら
私の人生オシマイだよ」ズルズル
澪「私の目を覚まさせてくれた唯には
感謝しなくちゃな」
ズルズル…
澪「よし、ここまで離れたら大丈夫だろ!」
「さようなら律人形…来世では幸せになってくれ」シュボッ メラメラ
「やれやれ、こんなところ人に見られたらなんて思われるか…」
ガサガサッ
澪「!?」
さわ子「あら、澪ちゃんじゃない」ガサッ
澪「さ、さわ子先生!?」ドキッ
澪「下半身丸出しで何してるんですか」
さわ子「あなた達が合宿に行くって話を聞いてたら
私も一緒に遊びたくなっちゃって」
「それで、みんなの後を追ったの」
澪「下半身丸出しで?」
「怖っ!!」
さわ子「最初はスカート履いてたに決まったでしょ!?バーカ!!」
澪「ご、ごめんなさい!!」
さわ子「でもね、別荘につく前に
暗くなっちゃうし
道に迷うし、人影は見えないし」
「そこでイチかバチか下半身丸出しになってみたってワケよ」
澪「きがくるっとる」
さわ子「でもホラ、部屋に鍵かけ忘れて
オ○ニーしてるときに限って
親にみつかる法則ってあるじゃない?」
「それと同じ原理で、誰とも会いたくない状況を作り出すことで
逆にあなたと出会うことができたのよ」
澪「すごいすごい!!
この感動を卒業文集に書いておきますね!!」
さわ子「その文章、誰にも見せずに私に提出してちょうだい」
さわ子「ところで…こんな寂しい森の中
どうして1人で焚き火なんてしてるの?」
澪「えっ」
さわ子「あら、なんか炎の中に人の足みたいなものが…」
澪「ハハッそんなワケないでしょう」
「ちょっと太目の枝でしょうよ」ガハハ
さわ子「そりゃそうよねぇ」モハハ
さわ子「ん、なんか炎の中に人の指みたいなものが…」
澪「ハハッ先生」
さわ子「なぁに?」
澪「えーっと…」
「どっか行け」
さわ子「わりゃあああああああああああああああああ!?」
澪「ひっ」
さわ子「いくら私が若いからってねぇ、
ナメるにも程があるんじゃないの!?」
澪「ご、ごめんなさい!!
若いなんて思ってませんから!!」
さわ子「んだとゴルアアアアアアアァ!?
ペシャンコにすっぞ!?」
澪「(あっ、人形の原型がないくらい
燃えカスになってきたぞ)」
澪「先生、バカやってないで
ムギの別荘に戻りましょう」キリッ
さわ子「そうね!」
さわ子「ところでお腹ペッコペコなんだけど
ご飯残ってるのかしら」
澪「あぁ…トンカツならありますよ」
さわ子「トンカツ?いいじゃない!!」
澪「ただしトンカツしかありません、本当に」
─森の中2─
律「おーい、澪ー!!」ガサガサ
梓「いませんね…
律センパイ?を運んで森の中に逃げたと
思ったのですが」
紬「ねぇ、思ったんだけど澪ちゃんのケータイに
電話してみたら?」
律「おー、私としたことが気付かなかったぜ!!」パカッ
梓「むしろ律センパイだからこそという感も否めませんが」
律「お前、寝ている間に
肛門に何か入ってても知らないよ?」カチカチ
梓「どんと来いです!」
紬「あっ、電話ストップ!りっちゃん!アレ…」
律「ん!!なんか燃やした跡があるな…」
梓「ここで澪センパイが何かを燃やした…?」
律「キャンプファイヤーでもしたのかなー」
紬「何かイヤなニオイがするわね…」スンスン
「りっちゃん、梓ちゃん。
ちょっと燃えカスを調べてみてくれない?」
律「合点!!」ガザゴソ
梓「今さりげなく汚れ仕事を押し付けましたよ、あの貴族」
ガソゴソ
律「うひょ?」
梓「ぅわっ!!は、灰の中から、ここコレ…人間の手!?」
紬「澪ちゃん…一体、何を…」
律「う~ん、生理だったのかなアイツ」
梓「生理でいちいち人間を殺して燃やしますか!?」
紬「あの澪ちゃんがそんなことするワケないわ」
梓「澪センパイじゃなくてもそんなことしませんよ」
律「わっかんねーぞ~?」
「アイツ、意外とアレなところあるからなぁ」
紬「アレ?」
律「例えばホラ、ふわふわタイムの歌詞あるだろ?」
梓「え?はぁ…」
律「実はアレ、江戸時代の斬首刑を元にしてるって説もあるんだ」
ふわふわタイム
作詞 秋山澪
『キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI
揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ
いつもがんばる君の横顔
ずっと見てても気づかないよね
夢の中なら二人の距離縮められるのにな
あぁ カミサマお願い
二人だけのDream Timeください☆
お気に入りのうさちゃん抱いて今夜もオヤスミ♪』
律「首斬り役人が
今から処刑する罪人を見ていると
いつも緊張して心臓の鼓動が早くなる」
梓「そりゃハートDOKI☆DOKIでしょうね…」
律「処刑人だって快楽殺人者じゃない」
「本当は殺したくないけど仕事だからね…
揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ」
律「死を覚悟した罪人は、処刑人の顔を見ようともしない」
紬「だけど、処刑人はその覚悟を決めた横顔を
見つめ続けるのね☆」
律「夢の中なら死にゆく男に 一声かけてやることもできるが
お上の手前、そんなこともできない」
紬「そこで神様にお願いするのね!」
梓「『お気に入りのうさちゃん』って?」
律「生首さ…自らが斬り離した生首抱いて今夜もお休み…」
梓「私たち そんな歌を歌わされてたんですか?」
紬「じゃあもしかして澪ちゃん、本当に人を…」
律「バッキャロウ!!
アイツが人殺しするなんかするワケねぇ!!」
「友達なのにそんな事もわかんねぇのか!!」
梓「いやいや、さっきノリノリで
「わっかんね~ぞ」とか言ってたのは誰ですか」
律「えっ誰だよ」
紬「りっちゃん、私の瞳をのぞきこんで。
そこに犯人が映し出されるから」
─唯の部屋─
唯「うんたん♪うんたん♪」ぽわんぽわん
唯「えっへへ~たっのしいなぁ~♪」
「冷凍庫にはアイスも入ってるし
極楽なゲームだよ~」
「おっ、もう3時間経ってる!!
5時間-3時間だから、え~っとあと
どれくらいなんだろう…」
唯「とにかく明日、王様になるためにがんばるぞ~」
コンコン
唯「んっ?」
澪『お~い、唯。いるか~?」コンコン
唯「あっ、澪ちゃんだー♪」トタトタ
「…ハッ、でもあずにゃんによれば
コレは罠…?」
澪『唯?』
唯「澪ちゃん、その手にはのらないよ!」
「あともうちょっと がんばれば
私の勝ちだもんね!」フンス -3
澪『なに言ってるんだ?』
さわ子『ねぇ、そこにムギちゃんいないの?』
『わたし、お腹ペッコペコなんだけど』
唯「えっ、さわちゃんまで呼んだの?」
「手が込んでるな~」
澪「お~い、唯~」
さわ子「ラチがあかないわ」
「こうなったら、食料庫を漁ってやる!」
「行くわよ澪ちゃん!」ザッ
澪「別に私は行かなくていいんですけど…」
(ふぅ、まぁいいか。
今、唯の顔を見たら、またムラムラするかも知れないし…)」
澪「それにしても律もムギもどこに行ったんだろ」スタスタ
─食堂─
さわ子「トンカツうめー!」モグモグ
澪「」グ~
「そういえば私もあんまり食べてなかったんだっけ」モグ…
「あ、おいしい」モグモグ
「トンカツしかないのか って
ムギに悪い事言っちゃったなぁ」モグモグ
さわ子「澪ちゃん それ取って」
澪「これですか?」ヒョイ
さわ子「や、その横の…あ そっちじゃなくて右の。そう、それ、ソース」
澪「はい」スッ
さわ子「ありがと。ああ、これもう空だわ。ごめん戻して」
トタトタ
梓「あっ、澪センパイ!!」
澪「あれ、梓。どこ行ってたんだ?」モグモグ
律「あれっ、さわちゃん先生!?」
さわ子「ヤッホー♪」
紬「下半身丸出しでなんでトンカツ食べてるんですか」
梓「(澪センパイ…どうやって切り出そうか)」
(まさか人を殺して燃やしましたかと聞くワケにいかないし)」
律「なぁなぁ澪~、お前、人を殺して燃やさなかった?」
梓「聞いたあああああああああ!!」
澪「なっ、なに言ってんだよ!!」ゲフンゲフン
紬「(あっ!動揺してるわ!)」
さわ子「人って…そういえば澪ちゃん
さっきの焚き火の中に
人のようなものが見えたけど…」モグムシャ
梓「え?」
律「じゃあガチで?」
澪「ハッ、ろくに確認もしないで
そんな事言うもんじゃありませんよ、先生」
梓「確認はしたです!
焚き火の残骸から、人の手が出てきたのを
しっかりこの目で見ました!!」
澪「フン、分かったよ。お前のバカげたゲームにつきあってやる。
じゃあ仮にその焼死体とやらが存在したとして、だ。」
澪「この私がやったっていう証拠がどこにある?」
律「もう その喋り方が犯人そのものじゃねーか」
澪「ばかばかしい…私は先に休ませてもらうからな!」バタン
紬「あ、澪ちゃん…」
梓「行っちゃった…」
律「まー冷静に考えて、やっぱアイツが人殺しなんか
するワケないじゃん」
さわ子「当たり前でしょ」
「かくいう私も一瞬、死体を燃やしてるんじゃないかと
ギョッとしたけど」
「骨も残さず溶けていったものね」
梓「そういえば!
骨は全くありませんでした!」
紬「焚き火で燃やしたくらいで
死体が跡形も無く灰になるなら
殺人犯も苦労しないわよね」
さわ子「話題を必死にそらそうとしてたから
あえて触れなかったけど…
アレは人形か何かだったんじゃないかしら」
紬「人形…じゃあビデオに写ってたりっちゃん?もひょっとして」
律「でもアイツなんで私に似た人形なんか…?」
梓「(今にして思えば、澪センパイの棺おけ…
あれはダッチワイフ用の梱包箱だったのでは?)
(それが律センパイに似ていたって事は…
うわぁ…)
(あんまり追求しないようにしよう…)」
そのうち中野あずにゃんは考えるのをやめた
─作戦室─
律「よく分かんないが澪も見つかったことだし
一件落着なんだよな?」
紬「そうね…ふぁ、安心したら眠たくなってきちゃった♪」
梓「ん…眠たくなってきたといえば
唯センパイはどうしたんでしょう」
「まだ起きてますかね?」
紬「唯ちゃんの部屋を見てみましょうか」カチャカチャ
「まだ夢中になってトーマスを見てるかしら」ポンッ
梓「それはさすがにないと思いますけど」
律「ふぁ~あ、私もうパスな。
おやすみ…ふぁぁ」
『はぁはぁっ…っ!』
『あっあっあっ』
『あんっはぁはぁ』
紬梓律「!!??」
唯『…』モゾモゾ
テレビ『あっんんっんっ』
『ほらっ…もうこんなにっなってるぞっ』ハァッ
『オマ○コ気持ちいいって…言えよ』ハァッハァッ
『ォxxコ…ィィ…』
『はぁ?聞こえねぇっ…よ…』ハァハァ
『オマ○コ気持ちいいです…』
唯『ん…』モゾモゾ
『ぁ』ピクン
紬「お、おおおぉぉおっぉぉぉぉぉおおおぉぉおおおおおおお!?」
梓「ダッダメですよ!!ムギセンパイ、これはいくらなんでもダメですって!!」
紬「どけ!!中野!!殺すぞ!!」
梓「そこまで言うなら仕方ないですよね!!」ワクテカ
律「(うわぁ…)」ドキドキ
唯『んっ』モゾモゾ
『……ん』
『…』モゾモゾ
『ぁ』ピク
『んっ』ピクン
『ハァ…ァ』モゾモゾモゾ
『ハァ…ハァ…ハァ…ハァ』モゾモゾモゾ
『んっんっんっんっんん……!!』ピクンピクン
コンコン
澪『なぁ、唯…起きてる?』
唯『ほっ!?ふぇぇ!?み、澪ちゃん!?』ガタバタ
ドガシャアアンッ
梓「!?」
紬「屋上へ行こうぜ……
久しぶりにキレちまったよ」バチバチッ
─唯の部屋の前─
律『おっ、おいっ、ムギ、金属バットはマズイって!!』ドタバタ
紬『大丈夫!!高校生は金属バットの使用が
高野連に認められているから~♪』ブンッ
澪『わっ…わぁぁぁぁあ』スカッ
梓『ストライークッ!!』
紬『もっと良く狙って…!!』ブゥンッ
澪『お、落ち着け、ムギ…ひゃっ!!」ヂッ
梓『ファール!!』
澪『痛っ、かすった…かすったよぉ…』ズキズキ
紬『ツーストライクノースリー
追い込まれてからの第3球目…』
澪『い、痛い…やめて、もうやめてよムギィ…』ヒック
紬『あ…』キュン
『その顔…ステキ…』
律『ホラもういいだろムギ?
大丈夫か、澪』
澪『わあああん、律…りつぅ~』ウェ~ン
律「おーよしよし」ナデナデ
澪『律…』ギュッ
唯「ね、ねぇ、あずにゃん…」
梓『どうしました唯センパイ?』
唯「これも私を部屋から出そうとする罠なの?」
梓『そうです、今のやりとりはフィクションです。
現実のけいおん部とは一切関係ありません』
唯「なんだー、よかった!!そうだよね!
ムギちゃんがあんな怖そうな事、してるワケないもんね~」
梓『それでは引き続きお楽しみください』
唯「えっ何を?」
梓『ナニを』
─作戦室─
澪「お姉ちゃん液…?」グッスン
紬「ごめんね、ごめんね澪ちゃん」
澪「いや、もういいけど…いや、よくはないけど…
それでみんなの様子がおかしかったのか…」
梓「(いや、アンタの奇行には かないませんけどね)」
澪「そっか。そういえば風呂場で唯とすれ違ったとき
ちょっとドキドキしちゃったんだけど
アレはそういう事だったんだな」
「(あの気持ちは麻薬みたいなもんだったんだ…
やっぱり私の気持ちは…)」チラ
律「ん」
「なーんだよ♪」ギュッ
澪「え、な、なんでもないよ…」
「(律…)」
梓「あ」
律「どした梓?」
紬「見て!唯ちゃんの部屋のモニターが…」
澪「なんだこれ。ピンク色のモヤがかかってるぞ!」
紬「あれは…」
梓紬「お姉ちゃん気体!!」
梓「部屋中に充満したピンク色の気体は
やがて蒸留器に至福の雫を垂らす…」
律「って事は!!」
「どういうことだってばy
紬「お姉ちゃん液の完成ね…!!」
─唯の部屋─
唯「私が優勝?」
梓「はい、唯センパイは存在そのものが優勝です」
唯「えっ!じゃあ私が王様なんだね?」
紬「そうよ、唯ちゃんこそがこの世の王にふさわしいのよ」
唯「んへへ~、じゃあ合宿中は私が偉いんだ~!!」
梓「Exactly(その通りでございます)」
唯「早速、王様としての最初の命令!!」
唯「ちょっと寝かせて…」ムニャ ぱたん…
澪「ふふ、幸せそうに寝てるなぁ」
律「なぁ!!お姉ちゃん液ってヤツ、完成してるか見てみようぜー!」ワクワク
紬「そ、そうね。蒸留器はっ…と…」ゴソゴソ
梓「う、体が震える…興奮が抑えられないです」カタカタ
律「へへ、どうでもいいと思ってたけど
ここまで来たら ちょいとワクワクするな!」
チャプン
紬「これが、唯ちゃんの幸せエキスの結晶
お姉ちゃん液…」
律「別にどうって事ないぞ?」
梓「今は蒸留器の中に密閉されてますからね」
澪「ふむ…(ちょっと嗅いでみたい気もするけど
いやいや、私には律が…)」
紬「じゃあ ちょっと試しに吸ってみるわね」
梓「えっ、ムギセンパイが一番手?
レシピを入手したのは私なのに」
紬「私の協力がなければ完成しなかったわよね?」
澪「まぁまぁ。
キッチリ3等分してから各々で
吸えばいいんじゃないか?」
紬梓「3等分?」アァァン?
澪「えっ、いや、私の分じゃなくって」
「律も協力したんだろ?」
紬「りっちゃんはいらないのよね?」
律「…」
「と思ったけど、ちょっとだけ分けてくれよ」
「なんかおもしろそうだし」
梓「ふむ。
律センパイのファインプレイが無ければ
唯センパイが作戦室に乗り込んできた時点で終了でしたし。
その権利は充分ありますね」
紬「じゃ、じゃあ分けるわね」
チョロチョロ…チョロロッ
梓「ふふふ…」チャプッ
紬「みんな、受け取ったわね?」チャポン
律「おっしゃ、それじゃあ
あとは各自楽しむっつー事で」
「解散!!」
─梓の部屋─
パタン
梓「ふぅーっ、長い長い1日だったなぁ」
「もう朝の5時だもんね…ふぁぁぁぁ…」
チャプン
梓「これがお姉ちゃん液…まぁ私にとっては
『唯センパイ液』なんだけど」
「…」ドキドキ
梓「う~っ!!
初めてオナホールを試す童貞さんの気持ちって
こんな感じなのかなぁ」ウキウキ
梓「それじゃ、唯センパイ」ドキドキ
「い た だ き ま す」スッ
─紬の部屋─
紬「 」
「
」
紬「
」
「 」
紬「
」
むぎ「
」
メニョッ
─廊下─
チュンチュン…
律「もう明け方かー。
こりゃあ昼まで爆睡コースだなぁ」
澪「なぁ、律」
律「うんー?」
澪「その、唯のエキス
やっぱり気になるのか?(律も唯のこと…)」
律「いや、べっつにー」
澪「え?」
「だってお前、ちょっと吸ってみたいって」
律「まー興味はあるけど、それほどってワケじゃないよ」
「それより澪
吸ってみたいのはお前だろ?」
澪「え、えぇっ!?」
「いっ、いや、私は…」アセアセ
律「ひひひ、やせガマンすんなって!」
「食事の時とか、唯の方、じーっと見てたの
知ってるんだぞ♪」
澪「あ、違う…いや、違わないんだけど
それは…!!」
律「いいからいいから♪」
「ほら」ヒョイ
「それじゃっなー!」
澪「律…」キュゥン
─澪の部屋─
澪「唯エキス、か」チャプン
澪「お風呂場での唯…
確かにすごくいいニオイだったよなぁ」
「だけど、そんな唯だから
きっと色んな人に愛される」
「たとえ、この私が愛さなくても」
澪「………だけど律には
私しかいないんだよ」プッツゥ~ンンンヌ
「デコっぱちでチ○ポ生えてそうだから人が怖いんだ…
だから なんだかんだいって、私にくっついてまわってww」
「私に好かれようと
必死に唯エキスを確保するあたり
かわいいトコあるじゃないかwwwwww」ウフフ
澪「ハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
「ってワケでこんなエキスいらねぇからぁ!!」
─梓の部屋─
梓「オボエェゲロロバァ」ドシャビシャゲロロ~ン
梓「ウゲェ…な…ぜ・?」ゲロッ
「お風呂場ではあんなにいいニオイだった
唯センパイ液なのに…」ゲロ
梓「吸うたびに吐き気が…」ゲロリ
憂「ふふふ、ゲロゲロゲロゲロまるでカエルみたい」
梓「あれ、唯センパイの幻想が…?」
憂「お姉ちゃん液の採取に失敗したんだね」
「ペロリ、これはお姉ちゃん楽しさが
足りなかったときのお姉ちゃん液のお姉ちゃん味…」
梓「ち、違う…これは、憂…?」
梓「そうか…唯センパイ液作りに失敗したから
唯センパイの失敗作が見えるんだ…」
憂「えへへー♪
あんまり面白い事言ってると
私にも考えがあるよ?」
梓「こ、怖そうだなぁ…」
憂「でも私がお姉ちゃんの失敗作かぁ…
それはそれでワクワクしちゃうね!」
梓「そろそろマジレスしてほしいんだけど
これは幻?」
憂「ふふふ、さーてどっちかな~?」
梓「触ってみれば簡単にわかるよ」ガッシ フニ
憂「ひゃうん」
梓「質量を持った残像だとでも言うのか!?」
憂「ふはははは~怖かろう」
梓「で、なんなの」
憂「うん、夕方になっても帰ってこない
お姉ちゃんにいてもたってもいられず
もはやお姉ちゃん液だけじゃお姉ちゃん物足りなくて
直でお姉ちゃんをお姉ちゃん味わうために
お姉ちゃん走法でお姉ちゃん道をお姉ちゃん乗り越え
梓「正直ひくわ」
「ああ、でもそれじゃ 憂のお姉ちゃん液は必要ないんだよね」
「よかったら 私にくれないかな」
憂「もうないよー」
梓「えっ、3日分はあるって言ってたのに」
憂「ここに来る途中、横断歩道を渡ろうとする
おばあちゃんがいたから…」
梓「うん」
憂「そういうこと」
梓「えっ おばあちゃん どうなっちゃったの?」
憂「じゃあ、私、お姉ちゃんと
一つになってくるね!」タタッ
梓「そんなさわやかに問題発言されてもなぁ」
「あ、行っちゃった」
梓「は~、あれだけ苦労したのに失敗かぁ」
「お姉ちゃん液とはなんだったのか…」
「もう寝よう…」
「なにもかもがなつかしい…」パタリ
─朝─
チュンチュン チュンチュン…
唯「ふあぁぁ~あ」
「よく寝たぁ~」ムニャムニャ
「んん…え~っと、そうだ」
「合宿中は私が王様なんだよね!」
「ふふふ、なにしよっかなー♪」
唯「あれ、でも寝たのが5時頃だったのに
今は6時で気分爽快??
なんだか変だなぁ」
梓「そりゃ、今は月曜の朝6時ですからね」
唯「えっ、あずにゃん!?」
「なんかマッチョになってない!?
髪の毛もすごい伸びてるし…」
梓「THIS WAY」
梓「唯センパイが寝ている間に色々なことがありまして」
唯「い、色々なことって!?」
「それになんで今まで起こしてくれなかったの!?」
梓「それは…」
律「チクショオオオオオオ!!」バタン
「くらえ梓!真必殺音速ドラム斬!!」
梓「さぁ来い律センパイ!!」
「私は実は触覚を切られただけで
動けなくなりますよー!!」
ザン!!
梓「グアアアア!」
「こ このザ・コックローチと呼ばれる
四天王の中野梓が…こんなオデコに…」
「バ…バカなアアアアアアアア」ドドドドドド
唯「あ、あずにゃん!」
梓「グアアアア」
純「梓がやられたようだな」
和「フフフ…ヤツは四天王の中でも最弱…」
憂「オデコに負けるとはけいおん部の面汚しよ…」
律「おまえら けいおん部じゃねーだろー!!」
ズサ
純和憂「グアアアアアアア」
唯「み、みんなー!ひどいよ、りっちゃん!」
律「やった…ついに四天王を倒したぞ…」ハアハア
「これでムギのいる沢庵城の扉が開かれる!!」
紬『よくきたわね、ドラムマスター律…』
『待っていたわ…』ギイイイイイイイイ
律「!?」
律「こ、ここが沢庵城だったのか…!」
「感じる…
ムギの魔力を…」
紬「りっちゃん、戦う前に一つ言っておくことがあるの
りっちゃんはこの物語にお姉ちゃん液が必要だと
思っていたようだけど」
『別 に な く て も 成 立 す る』
律「な 何だって!?」
紬「そしてさわ子先生は痩せてきたので
自宅まで送っておいた…
あとは私を倒すだけね クックック…」
律「フ…上等だ…
私も一つ言っておくことがある」
「この私の知り合いに
秋山澪ってヤツがいたような気がしたが
別にそんなことはなかったぜ!」
紬「そうか」
律「ウオオオいくぞオオオ!」
紬「さあ来い りっちゃん!」
唯「りっちゃんの勇気が世界を救うと信じて・・・!」
ご愛読ありがとうございました